キタカミのオモテの歴史、本当の歴史、モモワロウ物語 写経

 はじめましての人は はじめまして、リユルン(@riyulun)です

 

 時に、キタカミの里の歴史には 元々あった昔話(1つ目の看板、2つ目の看板の一部)、碧の仮面内でユキノシタさんが語った歴史、モモワロウ物語の3つの視点がありますよね

 

 ということで この記事では それら3つの視点での文章を すべて書き写しつつ 時系列順に整理してみました


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 (サムネ用↑)

 

 なお 元々あった昔話は[ ]内に、ユキノシタさんの話は「」内に、モモワロウ物語は『』内としています

 

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 『これは まだ キタカミの里では 語られていない 幻のポケモンの物語 モモワロウ』

 

 『昔々 あるところに お爺さんと お婆さんが 暮らしていた 子がいない2人は モモワロウという 小さく 臆病な ポケモンを 我が子のように かわいがっていた』

 

 『もっと愛されたい モモワロウは 体の 毒を 丸めて 作った くさりもちを 振る舞った』

 『頬が 落ちるほど 美味であり 2人は たちまち くさりもちの 虜に… いや、モモワロウの虜になった』

 

 『このモチ、食べた者の欲も引き出すようで やがて 2人は あれが欲しい これが欲しいと モモワロウに ものを せがむように なった』

 

 『すぐに 叶えてやるのが 愛される秘訣』

 『くさりもちで 手なづけた ポケモンに 次の朝には 届けさせた』

 『2人は ますます モモワロウを かわいがるのであった』

 

 「はるか昔 キタカミの里に 異国の地より 男と鬼が迷い込んできた」

 

 「村の人々は 自分たちとは 違う 彼らの姿を恐れ 男と鬼を 自分たちの村に 近づけさせないように したそうだ」

 [むかしむかし キタカミの里に 恐ろしい鬼が おったそうな]

 

 「男と鬼は 村人たちに歓迎されず 悲しんだが おたがいが いれば 幸せだったので 裏山の洞くつで つつましく 暮らし始めた」

 [鬼は 村の裏山を 根城にし 山へ 入った人を 驚かしておった]

 

 「ただひとり 彼らを 不憫に思った 村の お面職人は 男と鬼のため いくつも お面を作ってあげた」

 「男が 異国より 持ち込んだ 宝石を あしらった 光りかがやく 見事なお面」

 「お面を かぶれば 素顔を隠し 村人と なかよくできる」

 「男と鬼は お面職人の 優しさに たいそう 喜び 感謝したそうだ」

 

 「それから お面を かぶった 男と鬼は 村の祭りに こっそり 来るようになった」

 

 「不思議な 二人組の お面の 見事さは たちまち評判になり その噂は あっという間に 遠くの国々まで知れ渡った」

 『ある日のこと お爺さんと お婆さんは どこで 噂を 聞いたのか キタカミに あるという 世にも 見事な 仮面を 欲しがった 代わり映えの 無い 暮らしにも 飽きた頃だ』

 

 『願いを 叶えてやろうと モモワロウは キタカミの地へ 向かうことにした』

 

 『旅には お供が つきもの』

 『毒の力で 飼いならした イイネイヌを 家来に 村を 出た』

 

 『家来1匹では 心許ない 道中 出会ったは マシマシラ』

 『このポケモン ちょっとばかし 先の未来なら 見えるときた 家来に しておかない 手は ない』

 

 『それでも 不安な モモワロウ 魅惑の フェロモンで 心を 奪う キチキギスも 家来につけて もう安心 モモワロウの 準備は 整った』

 

 『野を越え 山を越え 海を越え モモワロウたちは とうとう キタカミの地に たどり着いた』

 「世にも めずらしい かがやくお面の 噂を 聞きつけたのであろうか……

 数匹の 欲深いポケモンが キタカミの里に やってきた」

 

 『ドンチャン ピーヒャラと 祭りで 賑わう 群衆の中 ひときわ かがやく仮面を つけた オーガポンと 男を 見つけたのだった』

 

 『そこは 慎重な モモワロウ』

 『まずは マシマシラで 男たちの 住処を 探らせた』

 『仮面を 奪うのは イイネイヌと キチキギスの お役目 男も 鬼も 居ぬ間に こっそりと…』

 

 「ポケモンたちは 男と鬼が住む 住処へと しのびこみ 大事にしまわれていた お面を奪いとろうとした」

 

 『あとは モモワロウの 元に 戻るだけ 男が帰ってきたのは その時だった』

 『飛びかかってきた男と 戦う他なかった』

 『2匹は 男を ねじ伏せて なんとか 仮面を奪い去った 男が守り抜いた 1枚を 除いて…』

 「偶然 いあわせた男が なんとか ひとつだけ お面を 守りきったが 力及ばず 残り3つの お面を ポケモンたちに奪われてしまった」

 

 『ついに 光りかがやく 仮面を 手にした モモワロウ』

 

 「数刻後 鬼が 洞くつに 戻ると……

そこには 争った跡と 碧の仮面だけが あった」

 「鬼は 男を探すためだろうか 碧のお面を かぶって 村に下りた」

 

 『これで 2人の 願いを 叶えてやれる もっと かわいがってもらえる そんな喜びも 束の間だった』

 『怒り狂った オーガポンが もうそこに いるではないか』

 

 『モモワロウは すぐさま 家来の 3匹を 前に 立たせ キチキギスの フェロモンで 気を引き マシマシラの 力で 攻撃を よけ イイネイヌの 自慢の 剛腕で 仕留めようとした』

 

 『だが 鬼気迫る オーガポンを前に なす術は なかった』

 「そして……かがやくお面を かかげて 喜んでいる ポケモンたちを やっつけた」

 

 「事情を 知らない 村人たちは 何が 起こったか わからず ただただ 怒り狂う 鬼を見て その姿を とても恐れた」

 

 [ある日 怒り狂った 鬼が 山より 下りて 村の者は 恐れたが

 偶然 そこに いあわせた イイネイヌさま マシマシラさま そして キチキギスさま

 3匹の ポケモンたちが 命をかけて 鬼を 山へと 追い返したそうな]

 

 [鬼は 不思議な 四つの かがやく面を 持っておった

 かぶる面に よって 鬼が振るう 棒の力が 変わったそうな(中略)

 ともっこたちは 倒れ際 三つの面を 奪い 鬼の力を ほとんど 封じたと される]

 

 『迫る オーガポンに 震えながら モモワロウは 己の 運命を 悟った』

 『仮面も 仲間も 幸せも 何もかも 失った と』

 

 『吹き飛ばされる中 最後の力を 振り絞り ただ 殻に こもった』

 『そして ころころころころと 森のどこかへと 転がっていったのだった』

 

 『いつか 願いを 果たすために 今日も 里の どこかで 復活の 時を 待っているのかも しれない』

 

 [勇気ある 彼らを 村人は 親しみを こめて ともっこと 呼び 亡骸を ていねいに 埋葬し その上に ともっこの像を 建てた]

 「村人たちは 3匹のポケモンたちが 鬼から 村を守ってくれたと 考え 親しみをこめて 彼らを ともっこと 呼び ていねいに埋葬した」

 

 「傷つき 悲しみに暮れた 鬼は ひとり 裏山の洞くつへと 帰っていった」